だいすけ

恋は雨上がりのようにのだいすけのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
4.0
旬の女優が揃い踏み。小松菜奈のクールビューティーな見た目と、年頃女子な中身のギャップがかわいい。好きな人と興味がない人で全く態度が変わるデートのシークエンスは、共感する女子が多そう。声のトーンも違うし、喋るとき前のめり。

あと吉田羊の母親役が板についてる。

全力ダッシュのシーンいいね〜。学生時代、課題で徹夜しながら観てた『全力坂』思い出した。このシーン含めて、見せ方が商業向けPVっぽい。監督がCMディレクターだからだろうか。終盤でジョギング前の準備運動するところとか、カロリーメイトのCMにそのまま転用できる。

45歳バツイチでファミレスの店長をしながらも小説家の夢を諦めきれない男の言葉には説得力がある。たぶん、学生の頃に鑑賞していたら小松菜奈に共感したのだろうが、いまはどちらかというと哀愁漂う大泉洋を応援する気持ちになる。そういう意味で、一見すると若い女性をターゲットにしたラブストーリーに思えるけど、大人の男性も共感できる作品だと思う。

アキラも店長も、時期は違えど「失恋」を経験する。それでも、雨上がりのように晴れ晴れとした後味だ。二人が抱えるのは、消極的な未練などではなく、未来への希望を託した執着である。こんなことをいうと店長は否定するだろうが、僕は彼をかっこいいと思ったし、本で溢れかえった部屋を羨ましくも思った。「若さっていうのは時に乱暴で凶暴なものなんだ。それでもその時に感じた感情というのは、いずれかけがえのない財産になる」。
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