MasaichiYaguchi

恋は雨上がりのようにのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
3.8
眉月じゅんさんの原作コミックを小松菜奈さんと大泉洋さんの共演で実写映画化した本作は、取り上げられている年の差恋愛、特にオジサンと女子高生のあり得ない恋愛劇から喚起されるイメージを嬉しく裏切ってくれる。
映画を観ていてはじめは、何故、美少女の女子高生であるヒロイン、橘あきらがバツイチで冴えない45歳のファミレス店長、近藤正己に惹かれるのか理解出来なかったが、ストーリーが進むに連れて一見冴えない店長に共感する自分がいた。
この主人公達は夫々傷付き、夢破れて諦念に囚われている。
そんな尾羽打ち枯らした2人が近藤が店長をするファミレスで出会って、純愛と言っていい恋の物語が幕を開ける。
オジサンと若い女性の恋愛劇というと、ドロドロとしたものか、エロティックなものになりがちだが、本作はそうはならない。
この作品を観ると、恋すること、愛するということは相手のことを思い遣り、相手に対して自分が何が出来るのか、そして相手から貰うのではなく、与えるのだということを思い出させてくれる。
美少女の女子高生から言い寄られてドギマギしたり、困惑する店長の近藤を演じる大泉洋さんが人間味豊かに可笑し味や優しさを醸し出し、そして店長を一途に想うあきらの体育会系女子らしい竹を割ったような性格や純真さ、そして繊細さを小松菜奈さんがキュートに演じていて共に魅力的だ。
傷付き、夢破れた年の差カップルの純愛劇は、紆余曲折の再起の物語でもある。
果たして2人には、どのような結末が待ち受けているのか?
梅雨から夏に変わる季節の雨上がりのようなラストが、温もりと爽やかな印象を残します。