悠

恋は雨上がりのようにの悠のレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
4.7
【その人は、どしゃぶりの心に傘をくれた。】

駆け出したくなる。ああ、もう夏に観たくなる映画がまた増えた。最高だ。

どこかで何かを失くして、腑に落ちないまま惰性の安定を得たまま、他人を羨んで、大人になるってそんなことの繰り返しかもしれない。でも、ずっと雨じゃないって、傘に助けられても、ずっと傘をさしてるわけにはいかないんだよって、雨が上がれば、また走り出せるよって教えてくれる。ジャージとスーツ。陽に照らされた2人は、瑞々しくて澄んでいた。雨上がりのように。

原作のエッセンスそのままに、キャストも抜群で、ナレーションも何もないのに原作のモノローグが浮かび上がるようで、感動。小松菜奈の最高傑作。あまり演技好きではなかったから、びっくりした。大人びた容姿で睨んでいるようだけど、本当は未熟で熱を帯びている、その立ち振る舞いや目つきはあきらだった。造形美がスクリーンで爆発して、眩しい。

"その感情に名前をつけるのは、あまりに軽薄だ。"