きよぼん

恋は雨上がりのようにのきよぼんのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
5.0
「これぞ、映画である!」と言い切ってしまおう。

どうしようもなくしょぼくれた中年の店長・近藤(大泉洋)と、ケガのために陸上をあきらめた女子高生アキラ(小松菜奈)。その二人が心を通わせることでおきる奇跡を描く。

奇跡?そう現実にはこんなこと起こらない。だけどそんな夢みたいな奇跡を描くのが映画じゃないか!

若いときは、自分ができないことをサラリとやってみせる大人に憧れます。だけど、大人からすればそんなことは生きていくためのただの処世術だったりします。大人からすれば、若さというのがとんでもなくかけがえのないものであり、若い人が感じる自分を押しつぶすような悩みなんて、実は人生においてたいしたことではなく、あきらめずやればいいのにと伝えたい気持ちがあるものです。

若さと大人が出会うことで、雨宿りをしているような時間から抜け出すための、お互いの人生が動き出すキッカケをつかむ。そんななさそうで、ありそうな夢をこの映画はみせてくれます。

きっと映画をみるって、生きていくことの雨宿りだと思うのです。現実ではいろいろあるけれど、別の何かに触れたくて映画をみる。

店長とJKのように、自分にも人生の雨宿りから抜け出すことができる奇跡がおきるかもしれないと夢をみます。

まあ映画を見おわっても、人生は相変わらず雨が降ってるんですけども。

でも、雨が降っていても、進んでいこうというちょっとだけ元気になれる。今はこんなんだけど、何かが変わるかもしれないと希望を持てる。

ちょっとした人生の雨宿りをさせてくれるこの映画を、映画と言わずしてなんというのか。これぞ映画。素晴らしい!