このレビューはネタバレを含みます
原作未読。
中盤までは良かったんですが、ラストにかけていまひとつ…でした。
総合的に、全てのキャラの人間的な掘り下げ方が浅いように感じてしまいました。
極めて個人的に一番引っかかったのが、大人として、責任のある立場の店長として、一般的な常識と良識的な態度であることに、自己の内面を深く見つめ葛藤することなく、何も疑問を感じずに従う近藤(大泉洋)の態度。
つまらな過ぎるぞ近藤!!
というか、あそこまで迫られて心が揺らがないのも、男としてどうなんだろう?
だから彼は店長までなれたとも言えるし、だから小説家になれていない…とも思える。
例え結果は同じでも、もう少し何かを期待してしまった…。
恋愛映画として観ると、古いというか、面白くないというか…
近藤が古風な男だとしたら、もっとソレを揺さぶる仕掛けが欲しかった。
意図的に淡くプラトニックな恋愛を描きたかったのは分かるのだが、近藤の方が去勢されているかのごとく全く恋愛モードに入っていない。
青春モノとしても、恋愛モノとしても中途半端に感じてしまいました。
清野菜名が演じた“はるか”が、てっきりあきらのことを好き(恋愛対象として)なのかと、劇中はずっと思ってたんですが、どうやら違うようで肩透かしくらったというか期待して損した!でした。
一途な恋心を抱く小松菜奈の演技が観られただけでも、この作品の価値は充分とも割り切れる。
そして、きっとレンタルしてまた観てしまうだろう…