恋は雨上がりのようにのrhumのネタバレレビュー・内容・結末

「一見突飛であざとさすら感じる設定をぶちかますマンガが原作の、窓の外がやたらと眩しい日本のティーン向け恋愛物邦画…ってので当初全く観る気はなかったけど、ノリと勇気を振り絞って観に行ってみたら思ってたんと全然違って超よかった」系作品（Huh?）の中で個人的に最高峰かもしんない。

立ち止まった人が、文字通り再び晴れやかに走り出すまでのひとときの話。こうして備忘録でもつけてないとすぐ内容を忘れてしまいそうなくらいに淡い。しかし超爽やかでめっちゃめちゃ良かった。
『溺れるナイフ』の時も思ったけど、小松菜奈はほんとマンガから飛び出てきたような、現実離れした存在感を持つ人だなと。オープニングのダッシュはマンガさながらで、実際、劇中のパラパラマンガやエンドロールで彼女の佇まいが二次元のそれと違和感が無いことを見せつけられる。
そんな彼女が主役なので、まぁファンタジー色強めの話だよな…と思いきや、全体の印象は思ってたより全然リアル寄り。主役2人に宿る不思議な実在感がこの静かな物語に徐々に熱を通していく。そんな印象。

観ながら「若さとは、その有り余るエネルギーを（向ける方向はさておき）爆発させる行為そのものなのだ！」だとかなんとかブツブツ念じつつ、10代の頃の“リアル”をぼんやり反芻し、なんかちと泣いた。