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恋は雨上がりのようにのSIのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
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2018.6.25
TOHOシネマズ日比谷にて鑑賞

今年観た邦画で一番面白かった。
これを映画と呼んで良いのかは分からないが。

原作のネタが良い。小松菜奈が主人公で大泉洋との恋愛映画のようにしか見えないが(だから売れないんだよ)、実際は小松菜奈と大泉洋のダブル主演の夢追い物語であり、スポ根モノであり、恋愛映画である。
ティーンエイジャーだけでなく、中年男性や一般のライト層にも評判が良いと思う。
恐らく原作がまだ連載終了していないが故の、ラストの終わり方も良い。

それにしてもこれを映画と呼んで良いのかがあまりに怪し過ぎる。
カメラワーク、演出、冗長さ、あまりにお粗末。
オープニングカットはドローン撮影と思うが、VFXで教室内のカットにシームレスに繋ぐ位したらどうなんだろう。レベルが低い。飛んでいる高さも中途半端で構図に情熱を感じられない。
陸上部の話でフォローパンを使用して疾走感を出すのは良いアイディアだったが、短すぎる。イニャリトゥのようにもっと長回しする発想があって良い。
カットバックのテンポも意図を感じられないし、小松菜奈が折角泣いてるのに5秒くらいしか撮らないし、観ていて辛い。
ところどころTVドラマらしさをあまりに感じてしまう。

正直今作を観て、漫画原作の映画でも商業映画でなくまともな映画を撮れるんじゃないかという可能性を感じた。
ストーリーラインが少ないなら増やせばいい。構図も良いところだけ原作のまま使えばいい。

あー、もったいない。
惜しすぎる作品。
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