その母は立ち向かう、我が子のために、忌々しき血縁を拭い去るために…
久しぶりの試写会!リドリー・スコット監督の実話ベースの誘拐サスペンス。代役としてクリストファー・プラマーを起用し、一月で撮りあげた監督渾身の作品。
◎ストーリー
1973年ローマ、一人の青年が誘拐される。犯人が求める身代金は1700万ドル。破格の額に慄く母、しかし彼の義父はあの有名なゲティだった。1700万などたやすく出せるハズのゲティ、だが彼は一銭も払う気などない…
正直たいしたことないテーマを、すっげぇ壮大に描いた作品。若干時系列の把握が難しいのと、そもそも時と場所の移り変わりが分かりにくい。
まぁ要はケチなジジイとお母さんの戦い。追い詰められた母は、難局をどう乗り切るのか?母強しと感じさせられる。感じさせられるけど、すごく想像の範疇やったところは見応えに欠けるというのか、リアルというのか。
あくまで実話ベースなので、盛り上がるところは結構フィクションっぽかったですね。実際あんなドラマティックにはいかんやろ。イタリアの人冷たいなって思ったのと、誘拐ビジネスが横行してたイタリア怖ってなった( ^ω^ )
ケヴィン・スペイシーのせいで、あわやお蔵入りになるところ、リドリー・スコットが根性で頑張った映画。クリストファー・プラマーの88歳の貫禄が素晴らしかった。たしかに追加撮影で撮ったとは思えん。
ただこの追加撮影で、マーク・ウォルバーグとミシェル・ウィリアムズの追加ギャラ格差問題が起きたみたいで、つくづくハプニングだらけの今作。
リドリー・スコットのイメージとは結構違ったという意味では新鮮でしたが、映画としてはそこまで真新しいものはなかった印象。お金持ちもお金持ちなりの苦労があるんやなって思いながら、どこか浮世離れした世界をお楽しみ下さい。
試写会#15