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ゲティ家の身代金のいののレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
4.1


ザ・映画!
これぞ映画!(と、私は思った)


ミノタウロスの像


世界でいちばんのお金持ちなのに、(お金持ちだからこそなのか?)超絶どけちのゲティ。演じるのはクリストファー・プラマー。偏屈さと強靱さと狡猾さと貪欲さと。そしてそこにかすかに垣間見させる弱気や孤独。もの凄くイイ。あゝ、この人には何を言っても無駄だなと、はなから人を萎えさせる力がある。


対するミシェル・ウィリアムズ。誘拐犯グループと交渉して是が非でも息子を取り戻さなくてはならないのに、なぜファミリーであるはずの義理父は協力しないのだ? なぜ義理父とも闘わなけらばならないのか。誘拐犯よりもある意味手強い義理父。自分を抱きしめてくれる男などいない。泣く余裕などない。そんな状況下で、最善の一手を探し続けてもがくミシェル・ウィリアムズも、大変上手でございました。くるくると動く瞳は、この人の魅力のひとつだと感じます。あと、人にわかってもらおうとしないところも。息子ちゃんも良かったよ。


「お金持ちじゃなくて本当に良かった!」「このまましがない庶民のままでいい!」などいった気持ちだけで、映画館を出るのは、あまりにもったいない。それじゃあもったいないことは自分でもわかってる。(これもケチな発想か?) もう少し贅沢に、もう少し複雑に。複雑なままの贅沢な感情を持って帰りたい。でも、もう疲れちゃった。言葉にできない。やっぱり発想も庶民なのさっ。これ以上考えられません。(な-んも難しい事なんて考えてないくせに!)