Jin

ゲティ家の身代金のJinのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.3
“巨大な帝国と戦っているの”


世界一の大富豪の孫ポールが誘拐され、ポールの母親が誘拐犯と交渉する実話。
誘拐犯だけでなく、金の亡者の義父とも戦わなければならない世界一難しい交渉。


重厚感というか緊迫感というか、さすがリドリースコットという感じ。

ただ、人物描写が少なくて、
なぜ誘拐犯がポールと仲よくなったのか、ポールがどんな人物なのか、
わかりきらないまま話が進んでいく。

話の内容も、誘拐と交渉だけなので、なんか間延びした印象。もっと短くても良かったかな…


キャストはとにかく豪華で、装飾もすごかったけど、内容と脚本がもったいなかった気もする。


孫は愛しているが、税は払いたくない、みたいな価値観の大富豪。
契約と財産、一族のネームバリューに縛られて金銭感覚がぶっ壊れたゲティという人物が本当に存在したというのは驚き。

耳を切るイタリアマフィアの怖さや組織力もすごいなぁとは思った。

でも、金銭感覚のずれた大富豪を描きたいのか、交渉の難しさや駆け引きを描きたいのか、誘拐犯との友情を描きたいのか、資本主義への批判を描きたいのか。
軸がフワッとしててもったいない感じ。

クリストファープリマーの「老い」の演技はさすがと思った。