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ゲティ家の身代金のtagomagoのレビュー・感想・評価

ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)
3.5
この手の誘拐ものは人質に取られる側が行動を起こさないと物語が停滞してしまうのだが本作はどんだけゲティさんがケチ過ぎるかそのエピソードで乗り切った感じ。家の中にお客用の公衆電話を作るとか、孫にプレゼントしたものが実は全然価値のないものだとか。隙あらば値切り交渉するその姿勢とても大富豪には見えないが成り上がりの大富豪とはそういうものかもしれないという説得力。
それでもゲティが身代金を出す待ちの状態が続くのでなかなか苦しいところではある。そこでミシェル・ウィリアムズ 演じる母親が挫きながらも誘拐犯にではなくゲティに挑もうとする姿は良かったのだが。

代わる代わるフェイズが移るので話のヤマを作ろうとする誠意は見えるのだがどうにもあまり興味が持てず。耳を切り落とす残酷描写などリドスコ節が利いていて強烈な場面もあるが一過性のものにとどまっている。ただ落ち着いた演出は流石という感じ。

クリストファー・プラマーの佇まいが素晴らしかったが冷酷なケビン・スペイシーも見てみたかった。マーク・ウォールバーグの役はマーク・ウォールバーグである必要性があまり感じられなかった。