重厚感のある佇まいの映画だけど、ストレートに面白い!
まずストーリー云々以前に、画面から漂う重厚というか荘厳な雰囲気。インディーズ映画の愛らしい佇まいや、お金がない中で創意工夫した画面も好きだけど、リドリー・スコットのドッシリとした映像大好き。映画観てるな〜って気分になれる。
作品の雰囲気で思い出したのは、同監督の「悪の法則」。色々深読みできそうなところとか。あと、裏組織の実態の掴めない感じの怖さ。誘拐の主犯格であるアイツ側の視点からみても、どこに転がってくか分からない、もう後戻りは出来ない歯車が動き出してしまった感。でも、組織のひとりひとりは血の通った人間だから、どこか間抜けな部分も、似てるなあと思った。
そしてなんといっても、クリストファー・プラマーのクソジジイっぷりは、むしろ清々しいほど。短期間で撮り直したとは思えないほどの違和感のなさと、ハマりっぷりだった。あのジジイは最低だけど、まあ結局金はあるなら越したことはないよね、みたいな結論に思えて皮肉効いてるなーと思った。
ところどころ、すごい雑なところあったり、もうちょい説明してよって思う分かりづらい部分もあるから、アレなんだけど、個人的には娯楽作的な意味ですごーい好きだった。おすすめです。