FATMAX夜食のデブロード

ワイルド・ストームのFATMAX夜食のデブロードのレビュー・感想・評価

ワイルド・ストーム(2018年製作の映画)
3.0
昨今このぐらいサイズの映画は中々キビしいと思われる状況の中、職人ロブ・コーエンのソツない作りは"一応"健在という所であろう。
決して適当ではなくBはBとしての良さを出している。
自然災害と犯罪を噛み合わせた作品と言えばクリスチャン・スレーター、モーガン・フリーマン主演の【フラッド】等を思い出すが、実はわりと似た話で ただし全然方向性は違う。

無茶苦茶だけどソコソコ楽しい。


ただ"一応"と書いたのにはワケがある。


若干ロブ・コーエンにしては後半(特に特殊車両〈ドミネーター〉の扱い)雑なのが気になった。

Bモノとして多少強引/雑な展開は良いとしても、ウリにもなってるアレの扱いはもう少し丁寧にしてもらえないとアガりにくくなるのですよ!
序盤の活躍に対して後半あの扱いだと少し冷める。

逆にソレぐらい前半活躍させちゃった。
わりとBな作品ってこういうの大事!

対して人間のアクションシーンはドンドンド派手…というより無茶苦茶感が増す。
無茶苦茶がダメなのではない。
無茶苦茶のシフトアップがいきなり過ぎるのだ。

ロブはこういうバランス配分が結構上手い人。
なのに今回はリアリティと嘘八百のバランスが若干残念な感じな部分が複数あったなぁ…と。



全体的には割り切って観れば基本楽しいディザスター&クライムムービーである。
レンタル店に並ぶ香ばしそうなジャケットの作品に埋もれさせるのは確実にもったいないヤツ。

たたもう少しブラッシュアップ出来れば頭1つ抜けた超楽しいBモノまで行けたはず!

ロブ・コーエンだからこそコレは言いたかった。
むしろ彼じゃなければココまで言わない。


作家性とかカリスマ性というタイプの監督ではないが、職人としてクレバーであり腕もある人なので、良いジャンル物の企画に当たって欲しいと思う。

序盤にも書いたが、昨今 中々このジャンルは製作自体難しいのだろう。
だが、どうかこれからも作品を作り続けて頂きたい。
ネット配信系でも良いので。