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潜行一千里のKOUSAKAのレビュー・感想・評価

潜行一千里(2017年製作の映画)
4.5
もう『バンコクナイツ』とこのメイキングドキュメンタリーだけを、ただひたすら繰り返し繰り返し見たくなるほど愛おしい、素晴らしくキュートな映像作品だと思いました。

空族の映画制作スタイルというか、撮影時の雰囲気を見ていると、ホントに純粋にモノづくりが好きなだけの人たちが集まっているのがよく分かって、そのサマの全てがピュアでキュート‼️

そんな彼らのピュアな思いは、『バンコクナイツ』本編でも、この作品でも捉えられている、あまりに美しいタイやラオスの「何気ない自然の風景のプリミティブさ」に彩られることで、さらに何倍にも輝いて見える。

最も意外だったのは、空族作品を見ていると、一見行き当たりばったり感すら感じるような、ある意味キャスト任せに見えるような「自然」に見える演技が、実は富田克也監督のかなり綿密にこだわった演出の賜物である事が分かったこと😎

主役の女性ラックを演じるジョイに「バンコ〜ク、シット!」って呟かせるだけのくだりを、富田監督が何度も何度もテイクを重ねていくシーンがそれを象徴していて、この執拗で絶対的な「こだわり」こそが、空族作品を他にはない高みに押し上げているんだという事が分かっただけでも、このドキュメンタリーを見た甲斐がありました‼️
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