Yoshishun

銀魂2 掟は破るためにこそあるのYoshishunのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

今年の夏も笑って、泣いて、熱くなる!
掟破りの痛快アクションエンターテイメント第2弾!!

まさかの2017年度実写邦画No.1という、この映画で良かったのか感が半端なかった前作『銀魂』。まさかの1年足らずで続編製作発表、撮影、そして公開!
とんでもないスピードで作られた天下無敵のエンターテイメントが帰って来たァァァ!!!

まず一言。

三浦春馬が凄い。
原作、アニメの鴨太郎がそのまま飛び出してきたかのよう。本当にそのまますぎて案の定後半の展開、わかっていても泣いてしまいました。作中では幾つかの改変が見られたものの、ラストのあの顔、進撃の過剰演技はどこへやらと感じた。

さて、本作は原作で屈指の爆笑エピソード"将軍接待篇"と、感動エピソード"真選組動乱篇"をミックスしたもの。そのため、前作には登場していないキャラクターが新たに参戦、また新たなお祭り要素が加わったわけです。

ここで、前回と同じくキャラクター別の感想です。前回から印象が良くなった人もいればそうでない人もいます。

・坂田銀時(小栗旬)
→しゃくれ旬

・志村新八(菅田将暉)
→しゃくれ田将暉

・神楽(橋本環奈)
→しゃくら

・土方十四郎(柳楽優弥)
→ヘタレオタクことトッシーとの演じ分けが見事。ただヘタレになるきっかけとなるのが妖刀・村摩砂(むらましゃ)ではなく、ムロツヨシを出したいがための設定に変更していた部分は好ましくない。銀魂だからこそ、刀をキーアイテムにすべきであると感じた。ただそこは監督のせいだから柳楽くんは関係ないでしょう。

・沖田総悟(吉沢亮)
→前回はほぼ空気で、殺陣も江戸っ子口調でもないビジュアルだけの完成度でしたが、今回はより沖田らしくなっていました。悪い表情キマッてんな。

・近藤勲(中村勘九郎)
→前回はチ◯◯ン出してたけど、今回は真面目な長編だけあって服を着ていました。それだけでも成長です。泣き演技は絶品です。

・山崎退?(役名忘れた)
→何か山崎っぽい人出てたな。

・伊藤鴨太郎(三浦春馬)
→今回のMVP。てか、鴨太郎だろ?鴨太郎本人だろ?漫画という小さな器には収まりたくなかったんだろ?みんなに認めてほしかったんだろ?認めるよ、最高のキャラクターをありがとう。

・河上万斉(窪田正孝)
→完成披露試写会での愚痴を聞くと、原作からの改変に納得できます。演技は三浦春馬、ビジュアルは窪田正孝が好きですが。

・桂小太郎(岡田将生)
→前回のクールさはどこへやら。唐突な映画泥棒には吹いた。そして、飛び道具ってそういう意味かよ。今回は原作、アニメファン必見のあれが登場ですよ。

・エリザベス(?)
→前回消えませんでした?

・志村妙(長澤まさみ)
→出番も少なく、印象は薄いですが、いい姉って感じでした。

・猿飛あやめ(夏菜)
→興奮とまではいかなかった。面白かったけど。

・徳川茂々(勝地涼)
→将軍かよォォォォォォォ!!!!!!!足軽問題はどうにもできなくてもちゃんと将軍だったな。ちゃんともっさりブリーフ派だったな……ん、泣いてる?

・松平片栗琥(堤真一)
→堤真一。

・平賀源外(ムロツヨシ)
→ムロツヨシ。

・キャバクラの店長(佐藤二朗)
→佐藤二朗。

・お登勢(キムラ緑子)
→ほんの少し若々しさを感じ、人情深そうには見えなかったが、張り切った演技は最高でした。

・高杉晋助(堂本剛)
→前作以上に堂本剛だった。堂本剛以外の何者でもない。


今回は真選組メインもあり、真選組のメンツは原作のイメージ通りの完成度。所々漫画チックすぎるせいでB級テイストになりがちですが、A級キャスト大集結で画面の中はほぼお祭り状態です。

将軍様を出したいがために無理やり繋げたような粗さはさておき、前作はやや控え目であったことがわかる。今回はクライマックスの展開がほぼオリジナル、銀時vs万斉の殺陣は長めになり、場所も彼等のみが闘える広場に変更。大きな改変は妖刀を含めこれぐらいだが、これを原作ファンがどう捉えるか?隊服着てた方がカッコ良かったよ!とか、佐藤二朗やムロツヨシを出したいんだろ!とか文句は色々あるかもしれない。正直、自分もムロツヨシと佐藤二朗パートは少しくどかった。いくら福田組とはいえ、改変してでも出す必要は無かったのではないでしょうか?

とはいえ、前回からアクション、ギャグはパワーアップしていることは確か。某ヒャッハー映画並のカーチェイスではないが、それなりに楽しませてくれる。またCGをうまく使った弦のアクションも中々良い。「三味線背負ってる意味無くないですか?」ってボヤいてた窪田くん、苦労したんだなぁ。

掟破りのギャグはヤバいが、今回も原作者への粋な計らいとしてジブリネタが用意されている。モザイク待ったなしのギリギリアウトな姿勢には脱帽です。他にも冒頭の映◯◯棒(しかも女性役が本人w!)、安っぽすぎるエ◯◯◯◯◯◯ン、昨年に続いてあの人が演じるブ◯◯◯◯◯◯ク、終いにはEDまでブッ飛んでいる。更に、本作の冒頭はアニメファン必見の銀魂名物から始まり、そこでもヤバい話が延々と続く。序盤からラストまでギャグ濃いめ、爆笑必至な内容に。好き嫌いはあるので、好きな人は終始笑いが止まらなくなるはずだ!

金のかかってなさそうなCG、絶妙にダサいBGM、超豪華なコスプレ大会etc...
前作から何も変わってない部分もありますが、今の日本ではこれが限界、逆にこれが映像化できる最高の銀魂といえると思います。

Yahoo!では評価がイマイチ、映画comやここFilmarksでは中々の高評価と、前作以上に賛否両論となっていますが、あの漫画にここまでのスタッフ&キャストが集っただけでも奇跡だし、泥舟のままでもグランドラインを突き進めます。

原作はあと5話という悲報もありましたが、来る最終回を泣いて過ごすよりも、本作を観て漫画銀魂の凄さを再認識してほしいと思っています。爆笑できる銀魂を体験するなら、今は実写版を行くべきじゃないかと思いますね。あと盛り上がってる中で終わるのも銀魂らしいっちゃあらしいから、実写版第3弾はもう作らなくてもいいんじゃないかって思います。あったら観ますけど笑

では、『I wanna be...』(アニメ現OP)を聴いて銀さんの背中を見ながら今回のレビューはこれでシメェにしようと思います。銀魂永久に不潔でありがとう!!


※2020/07/18追記

伊東鴨太郎を演じられた三浦春馬さんの突然の訃報には驚きました。原作ファンとしても、伊東先生の再現度はどの漫画実写作品の中でも最高峰でした。まだドラマや映画の出演も控えていただけに、今後の活躍も観れないと思うととても残念です。

ご冥福をお祈りいたします。
Yoshishun

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