マチルダ

銀魂2 掟は破るためにこそあるのマチルダのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2018/08/17

銀魂のアニメ、漫画両方好きで両方追ってます。
(ここではアニメと漫画一括りに原作と書きます)
そんな原作ガチ勢が見た感想です。

初日のレイトショーで観ました。
所々小さいネタバレしてしまうかもしれません。
気をつけて読んでください(笑)




真選組好きな人には本当堪らない映画でした!
三浦春馬さん演じる伊東鴨太郎が、本当『鴨太郎』でアニメや漫画そのまま出て来た様だった。
『真選組動乱篇』は真選組好きな人は絶対に泣いたと思う。
アニメも漫画も。
それを知ってなのか役者魂なのか、コスプレ感を演技でカバーしてくれてます。
後半真選組に関しては『実写版』とは感じさせないものだった。
汚く鼻水流して大泣きする近藤さんも、
血を舐めて笑う沖田くんも、
トッシーからの土方十四郎に戻って戦う土方さんも、
ミントン持ってる山崎も、
本当良かった!

そして、窪田正孝さん演じる河上万斉!
最高だったよ!
まんま、河上万斉だったよ!
単独での殺陣シーンは終始ドキドキした!
万斉の技は三味線の弦を自由自在に操りながら刀で戦う事。
だからこそ、三味線の弦をもっとしっかり描いて欲しかった。
あれじゃゴムみたいじゃん…。
忘れちゃいけないのが、とっつぁんと将ちゃん。
とっつぁんは原作と少しテイストが違うけど良い味出してる!
よく堤さんOKしてくれたなぁって思った。
将軍もね、いじられ役としか登場してないんだけど。
(将軍接待篇だから)
あぁ、3次元になったらこうだろうなぁって感じ。
お登勢さんも猿飛あやめも、素敵でした。
特にさっちゃんの雌ブタ感が半端なく再現されてて途中『あれ?この人小林ゆうさんかな?』と思ったくらい!
(小林ゆうさんはアニメさっちゃんの声優さんです)

今回新しく登場した役者さんはアニメ版や漫画のイメージを全く壊さず、きちんと演じてくれてた。
それは『半端ない演技力』があるからだと思う。
どんなにウィッグと服で見た目を似せても、一度息がかかってる『キャラクター』を壊さず自分のものにして演じてる。
『絶対的な演技力』の差を感じる作品だなぁと思った。

だからあえて言おう!
銀さんと高杉は『小栗旬と堂本剛』だと!

どうしても演じきれてないと言うか、弱いというか。
話にのめり込んでいても、大事な心に響く台詞の時『あ、小栗旬』って思ってしまったら役者としてキャラに負けてるんだと思う。
今回、銀さんと高杉は特にその負けてるシーンが多くて残念だったかなぁ。
高杉なんてあのシーンだけなのに私の中では画面上に堂本剛が映っていても声が脳内変換で子安さんになってた。
銀さんは前半の『将軍接待篇』まではお笑いの勢いで銀さんに見えるけど、万斉と戦い始めたら圧倒的に窪田くんの演技力に負けてる…?
銀さんに見えなくなってしまった。

あと、どうして万斉と銀時の戦いを伊東が居る場所では無く江戸城にしたんだろう。
動乱篇アクションの見せ場は、伊東vs土方 and 万斉vs銀時で同じ場所で戦ってるって事なのに。
万斉の大事な台詞も、特に銀時の大切な台詞が軽く聞こえてしまう。
あと銀さん、隊服いつ着替えたの?
そしてどの手段で帰り真選組の所まで戻ってきたの?
何しれっと全部見てました的に戻ってんの?
これは間違いなく、脚本が悪いんだと思う。
見せ場を作りたくて別にしたの?
あのアクションの魅せ方なら、同じ場所で戦ってても大丈夫だったから!
きっと監督がムロツヨシさんのあのシーンを撮りたかったからなんだろうけど。
お笑いシーンの為に話の辻褄合わなくなるのダメでしょ。

何かね、もう主人公真選組メンバーにしたら良いよって思った。
『将軍接待篇』別にいらなかったかも。
いゃ、話としては好きなんだけど!
役者さんも素敵だったんだけど!
正直、監督が佐藤二郎さん出したかっただけだろうし。
(佐藤二郎さんは好きです)

あと、何故原作と設定変えたの?って腑に落ちない事がひとつ。
土方が何故『ヘタレオタク』になるのか。
その理由が原作だと『妖刀』が原因なのだが、
何故今回、天人製作チップになってしまったの?
これ結構大事な設定だよ?
妖刀じゃなきゃ、刀を抜くのになぜ苦労してたんだ。

『お笑い』は原作の空知先生やアニメ版と波長が合うシーンもあり楽しかったけど。
福田監督独特のお笑いはちょっと『銀魂のお笑い』とは違うかな。


とりあえず『真選組動乱篇』の再現度が高くて私はボロ泣きしました。
えぇ、あの伊東を助ける近藤さんのシーンで!
違う道があったら、最高の仲間(悪友)になってたんだろうなぁって。

何か小栗旬さんの事悪く書いてしまったけど、決して喧嘩を売ってる訳ではなく。
銀時が好きだからこそ
『何か違うんだよなぁ』って。
あれさ。
木村拓哉さんがどんな役を演じても『木村拓哉』さんなのと一緒です。


とりあえず、私はあと2回は観に行きます。
(アニメイラストのグッズが欲しいから)

映画館で見ていて、こんなに周りが大きな声で笑ってくれる事が銀魂ファンとしては嬉しかったです。
『銀魂つまんねーっ』て思われるのが1番嫌なので。
(漫画やアニメ見て肌に合わないなら仕方ないけど実写でそれは言わないでって思う)

原作を知らない『ライトなファン受け=一般受け』なのが、今回でよく分かりました。
なので、星は4。

『真選組動乱篇』を劇場版で、
『将軍接待篇』をdtvでやった方がまとまりはあったかなぁ。

まぁ、原作ガチ勢の個人的感想なので、参考程度に。
俳優さんは、小栗旬さんと堂本剛さん以外は完璧な再現力なので(演技含め)、よかったです!

…やっぱり、佐藤二郎さんのターンとムロツヨシさんのターンが無ければもっと『真選組動乱篇』しっかり柱として話もまとまった気がするなぁ。

次から監督変わってくれないかな?
もっと原作を大事にしてくれる人。
監督の好みの色に染めない人が良いなぁ。
監督、原作読んだって言ってるけど実はアニメしか見てないだろ?
だからクレジットに『Special thanks アニメ銀魂』って入れたんだろ。
頼むから、漫画を読んでくれ。
実写版を作るって、そこからだと思う。
監督が原作の良さを潰してるから、役者さんが原作(アニメ含め)真剣に見て自分の中で噛み砕いて演じてくれた感満載でした。

とりあえず、今言いたい事。
福田監督の良さがイマイチ分からない。
マチルダ

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