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銀魂2 掟は破るためにこそあるのnamのレビュー・感想・評価

4.1
「緊張と緩和!これぞ銀魂!これぞ福田監督ワールド!」

銀魂に関しては原作も連載当初から読み続けており、その世界観を120%増しにしてくれたアニメも好きで、銀魂に関してはかなりのファンです。そんなファン目線では非常に満足度が高い作品でした!

銀魂自体の魅力はギャクとシリアスのバランス、その振り幅や緩急が秀逸な所あります。真面目な雰囲気かと思いきや急に笑い持っていったり、笑えるシーンかと思いきやカッコいいシーンに入ったり。それを空中分解する事なくまとめ上げてるんです!

そこに福田監督の持つ作家性や世界観が見事にマッチしたのが映画銀魂です。原作者の空知先生も実写化の話を断り続けた中、福田監督の勇者ヨシヒコを観て、この人ならと思ったというエピソードもあるくらい相性がよいのです。

前作の紅桜篇も原作の中では人気の話ですが、個人的には今回の真選組動乱篇という人気のサブキャラクター達である真選組をメインに扱っており、笑いと感動、カッコよさも詰まっており、かなり好きな話でもあります。

映画自体は福田監督自身も実写化を担当する前から銀魂を見ていて大ハマりしたというくらい作品への「愛情」と「リスペクト」を感じる作りになってました。
多少の改変はあるもののセリフに関しては基本そのまま再現をしており、ファンにとっては嬉しいです。
例の如く直前にアニメのを予習して臨みましたが重要なセリフはまんまでした。

一方ではそのままな部分がマイナスな評価に繋がっている人もいるようですが、個人的には原作のセリフがとてもよく好きなのでむしろプラスでした。

それにただ再現するならアニメを観てればよい所を実写化するにあたって+αの魅力となっているのが
・福田作品ならではのアドリブやパロディ
・ドハマりなキャスト陣の演技
ですね。

セリフは忠実とはお伝えしましたが所々で自由な部分もあります!同じみの佐藤二朗とムロツヨシはさすがに既視感は感じるものな福田組ぽいなと楽しめるし、パロディやメタギャグ的な笑いも前作以上にパワーアップしてます。やりたい放題です。

役者陣の演技も素晴らしく、特にメインである真選組はちゃんと原作の雰囲気とマッチしつつも、役者さん本人の演技力がプラスに働いてます。柳楽さん演じる土方は鬼の副長という厳しいキャクターと内なる人格であるオタクのトッシーという真逆なキャラクターというほぼ1人2役くらいの難しい役柄を文句なく演じてます!さすが!

吉沢亮演じる沖田も原作中トップクラスにカッコよいシーンを完璧に再現してくれます!

他の役者陣もほぼ文句はないハマり役ばかりで原作ファンにも愛される実写化のよい例ではないかと思います。

原作ファンにはその再現度に、あまり知らない人にはパロディ満載の自由なギャグ映画としておススメできる作品でした!
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