いやー、見応えある137分でした。
僕が韓国映画に期待する二つの内の一つ、『南北の近代政治裏面史』を見事にみせてくれました。
昨年は「タクシー運転手」「1987、ある闘いの真実」という二本がその期待に応えてくれましたが、本作もそれに勝るとも劣らない、実話ベースの骨太スパイ劇でした。
監督はデビュー作「許されざるもの」でカンヌを沸かせた、社会派:ユン・ジョンビン。今作も2018年のカンヌ映画祭で上映されています。
そして、役者がまた素晴らしい。
主演の、南 国家安全企画部からスカウトされスパイとなるパクに「哭声 コクソン」「アシュラ」のファン・ジョンミン。そのパクと相対する北の対外経済委員会:リ所長に「目撃者」のイ・ソンミン。パクをスカウトした、南 国家安全企画部:チェ室長に「お嬢さん」のチョ・ジヌン。北の国家安全保衛部:チョン課長に「神と共に 第1,2章」のチュ・ジフン。と、この4人がバチバチの演技バトルで“手に汗”ジワジワにしていきます。
ちょっと長めですが、捨てシーンは全くなく、観て損はありません。それどころか、ドンデン返しもありつつ、男の友情で泣かせる場面もある、とてもよく出来た映画でした。
