海老

GODZILLA 決戦機動増殖都市の海老のレビュー・感想・評価

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)
2.5
本日2本目。
前作は、評価は思わしくない中でもそこそこ楽しめた事もあり、今作も期待しすぎず観ておこう、と劇場へ。

率直な感想は
「結局人類は何と戦っているのか。」
「悩むのとブレるのは違うぞ。」

いや、単純なゴジラ掃討作戦とはいかない種族の価値観の違いや、各々の思惑のすれ違い、より驚異ともなりえる存在などの要素を描きたいという狙いは分かるんです。
ただその大部分は前作でも描いていたし、それらを超えて、ゴジラ駆逐の共通目的のために一丸となっていく流れが熱かったのに、今作ではチグハグがチグハグのまま。物語の中で、ある種族に「退化」と蔑む発言をするキャラがいるけど、別の皮肉に聞こえてしまうかのよう。

何よりそう感じさせたのはハルオとユウコの軸のブレっぷり。
ハルオ自身が戦いへの決断に悩むのが見どころなんて、舞台挨拶(※ライブビューイング)でも言われていたんです。悩み抜いて決断をするのは大いに結構。しかし一体どういう覚悟をもって決断したんだろう?終盤の行動には疑問が浮かぶ。一作目では、如何なる犠牲も覚悟を決めたのかと思っていたのに。
ユウコのほうも、非情に徹して任務を遂行する覚悟かと思いきや、一貫性の無い反応に困惑気味。どこまでは覚悟してたのかよく分からない。
冷静に考えて、最も非情を貫き、私情を捨て去り、戦士として立ち回った戦士が犬死になったり、なんともモヤモヤが募るばかり。

高度なテクノロジーでゴジラに立ち向かうのは楽しかったんですけどね。
もともと三部作ゆえ完結しないのは仕方ない。が、しかし、うーむ…。

かなり分かりやすい符号で次への伏線がはられているものの、回収されるや否や。
回収されたとて、二部がなんとも窄んだ印象であることには変わりなさそうですが。
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