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GODZILLA 決戦機動増殖都市のneroのレビュー・感想・評価

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)
3.5
ようやく虚淵玄の本領発揮といった印象の第2部。前作ではなんだか窮屈そうに感じたシナリオだったが、今回はさすがにただメカゴジラを出してくるようなことはなく、そのエッセンスを斜め上に拡張してゴジラとの闘いを創出してみせた。
理のビルサルド、知のエクシフ、情の地球人類といった配置もはっきりし、いまだ本質が見えない、昆虫DNAも併せ持つらしい生き残り種族フツアがどう絡むのか、もう二転三転がありそうだ。双子に鱗粉に卵とくればアレしか思い浮かばんがね。

正直、描画面では手放しで賛美とは行かないし、ゴジラの熱線表現などは実写版を大きく凌駕したとまでは言えない。人類側のテクノロジー、特にナノメタルもややチート過ぎるようにも感じたし、主人公ハルオの行動原理の揺れも気にはなる。それでも第1部よりはるかに楽しめた。
作品としての評価は完結してからということになるだろうが、ゴジラを超えるもの=アイツの予告といい、「星を喰うもの」というタイトルといい、宇宙における種、生命の存在までSF的大風呂敷を広げてくれそうで、次も是非見たいと思わせてくれた。

しかし、深夜の最終回とはいえ、2日目の土曜日で観客7人てのは・・・。興行面が不安なんですけど。120分前後編くらいにしておけばよかったんじゃないかなあ。
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