七沖

GODZILLA 決戦機動増殖都市の七沖のレビュー・感想・評価

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)
3.4
〝人類最後の希望(メカゴジラ)が、起動する。〟
アニゴジの方向性が分かってきて、ようやく楽しめるようになってきた。

部隊壊滅に追い込まれて負傷したハルオは、地球で独自の生態系を築くフツア族の少女に救われる。やがて散り散りになった味方と合流したハルオらは、残存戦力によるゴジラ打倒か地球離脱かの選択を迫られる。そんな中、味方のビルサルド人が、フツア族が使っている鉱石がナノメタルだということに気づく。ナノメタルは、かつてゴジラ打倒を期して開発されたメカゴジラの素材で…というストーリー。

メカゴジラのビジュアルが意外過ぎて面食らったが、これはこれでアリかと思う。既成概念に囚われない表現は大好きだ。
…だが、期待していたものが観られなかったというフラストレーションを感じたのも否定できない。

今作は人間ドラマが味わい深くなり、人類、エクシフ、ビルサルドという三種族の違いが分かりやすく描かれていた。エクシフとビルサルドは主義や考え方が分かりやすいのだが、人間側がかなり微妙。
ハルオは本気でゴジラを倒す気があるのだろうか…。人の情に触れて意思が揺らいだのか、それとも単にゴジラへの憎しみが足りないのか。もしハルオの心情が変化してきているのだとしたら、それこそ今までに死んだ人たちが浮かばれない。ハルオのラストの選択には正直ちょっと冷めた。
ユウコは前作ではモブに近かったが、今作では後輩っぽくハルオを慕う発言があったり触手に襲われたり?でヒロインらしい立ち位置に。だが、彼女も彼女で何を考えているのか分からない。君はどっちの味方なんだ…。一番感情に従って行動するキャラなので分かりやすいといえば分かりやすいが、あまり憧れたり応援したいと思えるタイプのヒロイン像ではなかった(花澤香菜さんの演技は文句なし)。

ビルサルド人の行動や理念は狂気を感じるが、メカゴジラへの絶対の自信が感じられる言動はなんか微笑ましかった。メカゴジラを肯定しまくりでニヤニヤしてしまう。同じメカゴジラ好きとして、夜通し酒を酌み交わしたい。
「生きているんだよ、我々のメカゴジラが!」

舞台と役者は出揃った感がある。いよいよ次回が完結編ということで、どうストーリーを終わらせるかが楽しみだ。