マクガフィン

GODZILLA 決戦機動増殖都市のマクガフィンのレビュー・感想・評価

GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018年製作の映画)
3.2
ゴジラを倒し、地球を取り戻そうとする人類を描く。アニゴジ3部作の第2章。

メカゴジラが概念的でビックリするが、地球を支配しているゴジラに、最高峰科学を象徴するメカゴジラ・シティに人類が付随する形で対峙する構図が興味深い。
自己進化や自己複製をし、2万年の時間を費やして進化し続けたメカゴジラ・シティは、A.Iやアルゴリズムや大量消費社会によるデメリットのメタで、膨大な時間の経過からくるSF的な時代設定は、暴走したら人間の手に負えない感じが抜群に効果的に。
作品全般にも言えることだが、セリフ以外のシーンの構築の積み重ねが少ないことが欠点で、メカゴジラ・シティがいかに凄いかをセリフで説明されても実感が湧かなく、ゴジラを倒せる戦力を感じないことが欠点。唯一の希望も希薄に。ゴジラと戦う前に、そのパワーの凄さの映像描写すべきだったのでは。

メカゴジラ・シティの膨大なパワーに対する犠牲の対価は非業で、その信念と解釈の違いが種族間の軋轢が生まれることに。「人間とは何か」「人間はどう生きるべきか」のモラルジレンマのようで、アルゴリズムが世界を支配したことによる、人間のアイデンティティの存亡のメタ的に。
二者択一の問いかけは、どちらかが正解かと思わされてしまうことが哲学的思考で、それ以外の答えが3章への浩蕩なる伏線か。人間視点だと生の絶対的肯定を覆すことは難しく、地球と人類の尊厳を取り戻す大義名分の「尊厳」に背くことになるので、葛藤は計り知れない。

1章では圧倒的な火力不足だが、2章のゴジラに勝てる火力がある対比が良かったが、1章同様に、前半で回りくどい膨大な説明セリフで構築する構図が一緒なこと、人間が行った過ちの象徴のゴジラを置き去り的に進む展開、テイストが一辺倒でメリハリが無く、エンタメ性が低いことは如何なものか。

ゴジラによる破壊は、カタルシスを伴う人類の悲劇的運命劇に類比される格調を表現したかったと思うが、 カタルシスはあまり感じられない。しかし続くシーンでの、人間の不屈の気概による血塗られた汚点を帯びた、人間の業の象徴のようなゴジラの咆哮シーンが秀逸で、神々しく美しい。破壊のカタルシスの大きさで、2章の作品に対する嵌り具合や、ある程度の評価基準になるのでは。

第3章は、単純な怪獣三つ巴戦になり、人間が傍観者になることはないだろう。ゴジラ討伐だけでなく問題が山積みで伏線も多く、第3章で収まるか心配。