もやマン

Love,サイモン 17歳の告白のもやマンのレビュー・感想・評価

Love,サイモン 17歳の告白(2018年製作の映画)
4.1
面白かった。扱い方では重たくなるようなテーマだけど、娯楽にうまく昇華できてる。

サイモンの「不公平」っていう気持ちに強く胸打たれた。
カミングアウトだけじゃなくても、多数派のストレートの人たちに特別視されるだけですでにそれは不公平、不平等な世界を表してる。
偏見はないと思い込んでるけど、もし誰かがカミングアウトしたら、その人との会話中は言葉に気を遣ったり、傷つけちゃいけないと思って、今まで通り接することを逆に意識してしまうだろう。
しかしそれはもう避けられない気がするので、仕方ないとも思う。
性に限らず、多くの人とは違う何かを持った人には対応は当然変わるし、それが当人を傷つけるとは限らない。

「長所に」なんてのは難しいけど、せっかくの個性だから、アイデンティティとして他人より一つ多く魅力があるってくらいに思ってほしい。
感性も豊かで、モノの考え方も成熟してて、好きでこうなったわけじゃないと思ってるかもしれないけど、若い頃から自分の人生について深く考えながら生きてきたと思うから、今自分や誰かと戦ったり苦しんだりしてる人は、とりあえずぼくらアンポンタンのことは見下すくらいの余裕を持っていいと思う。

周りの人に気を遣われたり、たとえばフォローの言葉が不自然に多かったり、話しかけてくる頻度が多くなったり、前より飲み会に誘われるようになったりしても、気にしないでほしい。バカなりに傷つけないように、大切なんだと伝えたくて、友だちはやめないよと伝えたくて必死になってるだけ。


だから、サイモンの秘密がどうのこうのではなく、サイモンに嘘をつかれ傷つき、裏切られた友人が、サイモンに本気で怒っていた。その友人たちに、感動した。
サイモンという人間に、友人として彼らは怒っていた。いいやつら。


サイモンの平凡な人生は一度どん底に落とされたが、それを反動にして素晴らしい華やかなものに飛び上がった。
人生は、自分次第。
サイモンが這い上がれたのはサイモン自身が行動を起こしたから。自ら幸せになるための選択をしたから。


家族から愛され、友だちにも恵まれたのは、単純に、サイモンもいいやつだから。

いいやつなら、いいやつに巡り会えるし、取り巻く環境もいいものになる。

他人を、自分を、愛そう。

Love, もやマン