MasaichiYaguchi

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニングのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.9
容姿にコンプレックスを持ち、引っ込み思案のヒロイン・レネーがある切っ掛けで超ポジティブになって、笑いを引き起こしながら〝怪〟進撃するのを描く本作は、何時迄も下を向いてばかりでは人生は開かれないことをハートウォーミングに描く。
何事も気は持ちようと言うけれど、ヒロインが催眠術にかかったように〝激変〟する様は、観ていて思わず「勘違い女」と突っ込みを入れたくなる。
しかし東京の街中を見回してみれば、催眠術にはかかっていないと思われる、出会ったら吹いちゃうような自信過剰の勘違い女が歩いていたりする。
本作での勘違いは彼女を良い方向に導き、今迄夢でしかなかったことを一つずつ実現させていく。
ただ絶好調の時ほど足元がすくわれるもので、レネーも大切なものを見失い、更には最悪な〝アクシデント〟も起こってしまう。
「泣き面に蜂」となって〝目が覚めた〟彼女が悟った〝自分〟というもの。
この笑い一杯の本作は、良い意味での〝自分探し〟を描いた映画だと思う。
自信を無くして劣等感に苛まれている人や人生の迷子になっている人に、この〝太陽〟のような映画は温かくエールを送ってくれる。