またラブコメ界に名作が生まれてしまいましたね案件。
設定や仕掛けが秀逸で、清潔感の無さとか嫌悪感とかを上手にオブラートに包んでいる、とても面白い作品だった。
太っていてルックスも良くない主人公が、頭を打った衝撃で自身が美人に見えるという錯覚に陥るユニークな設定。
どんな風な美人に見えてるかは、彼女しか知らない。
そこがこの映画の面白いところで、普通は彼女の目を通した、美人に見えている視点も映像化しそうなのに、これは一切せず、鑑賞者からは何にも変わらない太った姿を見続けるだけ。
醜いアヒルが自分を白鳥だと思い込んでいる言動を、ただただ客観的に観ている。
つまり超絶美人にしか出来ないような行動を、おデブちゃんがやっている姿を観る映画だ。
ストーリーは割愛するけれど、そんな面白設定を存分に活かした、笑って泣いて明るい気持ちになれる作品だった。
境遇は違っても、皆何かしら持っているコンプレックスのような想いをくすぐられる、共感度高めのラブコメディ。
男女問わず楽しめる名作だ。