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アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニングのYUIのレビュー・感想・評価

3.5
ーこれは自分を信じる全ての女の子たちのものですー

↑レネーが化粧品の新製品発表会にて言ったセリフより。
『これ』というのは劇中では"コスメブランドのリリー・ルクレアから出た新製品"のことを意味していますが、このセリフはこの映画そのものにも当てはまるのではないでしょうか。

この映画の斬新なところは、あくまでも【主人公の"内面"だけが変わる】ところ。
"見た目に自身がなかった女の子がある日いきなり美女に大変身!"というありきたりな発想は飽きるほど聞いてきましたが、この映画は違う。
あくまでも【主人公の外見はそのまんま】なんです。

主人公レネーは自分の見た目に自信がなく、それ故に消極的でネガティブな性格。

"美"に強い憧れを抱いており、『お願い!!美しくなりたいの!!』とコインを投げながらお願い事をするほど。
"化粧をしたところで...マスカラじゃ結局何も変わらないのよね"と諦め、ジムで出会ったモデル級の美女を見て羨ましがったりと、美しくなることを日々夢見ていた...

そんな彼女がある日、事故によって意識を失ってしまいます。
目を覚まして鏡を見てみると、そこに映っていたのは...

いつものレネー。そのまんま。何も変わっていないレネー。
ですが、鏡を見た彼女は『ウソでしょ!?信じられない!!私、美しくなった〜!』と歓喜。

その日から彼女の人生は一変!
"私って美しい!"と考えが変わった、ただそれだけの変化なのに性格が社交的になり、恋人や憧れの仕事もゲット!

今までモデル級の美女ばかりが担当してきた、コスメブランド"リリー・ルクレア"の受付係に応募したレネーを見て、多くの人が『あなたには向いてない』と見た目だけで判断する。そんな仕事をレネーは見事勝ち取り、美容に詳しい彼女に対し社員も見直すように。
このシーンは見ていて気持ち良かったですねー!"頑張れレネー!"と思わず応援してしまいました!

ポジティブ思考のおかげでやや強引に?デートに発展したイーサンとレネー。
ここでのビキニコンテストのシーンは圧巻でした!
ザ・モデル体型なスリム美女に並んでエントリーしたぽっちゃり体型のレネー。
登場した時は"なんだこいつ...”と冷たい視線を送っていた観客たちが、パフォーマンスを見ていくうちにどんどん魅了されていき、拍手大喝采!!...カッコ良い〜!

そのカギはレネーのセリフ【自分は魅力的だと知っているし、他人の評価なんて気にしない】まさにこれに尽きると思います。
周りにどう思われようが、自分を愛すること。
この考え方はアメリカのセレブたちをはじめどんどん広がってきていますよね。
ヘイリー ・スタインフェルドの曲「Love Myself」がヒットしたのも、"自分を愛することの大切さ"についてよく考えるよう風潮が広まり、歌に共感した人がたくさんいたから。

日本ではよく、"自分が好き。自分に自信がある"と言うとナルシスト扱いされたり、ヘンだと思われる...
これは良くない風潮だなー、と個人的に思います🤔

確かにレネーの言動によって友人を傷つけてしまったり、周りを振り回してしまうシーンもいくつかありましたが、彼女のポジティブさによって元気を貰った人は多いはず。
"他人を傷つけるような無神経な言動"はもちろんNGですが、【自分に自信を持つこと】についてはこの映画から学ぶべきことはたくさんあるのではないでしょうか。✨
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