カルダモン

アンクル・ドリューのカルダモンのレビュー・感想・評価

アンクル・ドリュー(2018年製作の映画)
4.2
Filmarks試写in一ツ橋ホール。

それほど期待していなかっただけに、見事にカウンターを喰らった。
なんだこの最高な気分は。いろんな嫌なことを吹っ飛ばしてくれて爽快極まりない。
劇場全体が笑いに包まれるとやっぱり良いな。映画から受けとったものが何割り増しにも感じられる。

『ゲットアウト』のリルレル・ハウリー目当てだったのだが、よくよくキャストに目を凝らすとNBAの往年のスタープレイヤーの名が。
シャキール・オニール、クリス・ウェバー、レジー・ミラー。90年代半ばにNBAが流行った当時、バスケに明るくない自分でさえその名は記憶してる。
そんなスタープレイヤーがお爺ちゃんに扮装し、コメディ映画に出演なんて。しかもまったく陰りを見せないキレキレのプレイを披露してくれるなんて。そしてまたどのキャストも芸達者なこと。

個人的ハイライトシーンは牧師のクリス・ウェバーが執り行う洗礼。あるいは『サタデーナイトフィーバー』を彷彿とさせるクラブのダンスバトル。シャキール・オニールの痙攣ダンスが目に焼き付いて離れない。

ただでさえ熱い気持ちがたぎってくるのだが、ストーリーもなかなかに熱い展開で、世代間の継承であったり、仲間との絆であったり、過去の精算であったり、家族や恋人やライバルなどが無理なく丁寧に描かれている。

元々はペプシのCMだったものを発展させたそうで、その内容はズバリ人間観察モニタリングだった。リアルのスタープレイヤーがお爺ちゃんに扮して、舐めきってバトルを挑んでくる若手の度肝を抜く。痛快極まりないアービングのドリブルに思わず声が漏れた。
https://youtu.be/8DnKOc6FISU