Kumonohate

スカイスクレイパーのKumonohateのレビュー・感想・評価

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)
3.4
「タワーリング・インフェルノ」が名作だと思うのは、高層ビル火災というドキドキのシチュエーションもさることながら、マックイーンとニューマンのバディぶり、そして、極限状況に置かれた人間の綺麗な面と汚い面が人間ドラマとしてしっかり描かれていたから。

「ダイ・ハード」が名作だと思うのは、ブルース・ウィリスの超人ぶりもさることながら、そのマクレーンの「何でオレがこんな目に」というぼやきキャラの魅力、そして、何と言ってもアラン・リックマンの悪役キャラの魅力に溢れていたから。

そして、その両者への酷似が批判されているという本作は、手に汗握るスリル満点な見せ場が続出する点は評価できるにせよ、作品としては上記2作に及ばない。町がまるごと入っている超高層ビルという設定なら、そこをもっと生かして緻密に構成すれば、タワー・パニックものとして新たな価値を作れたと思うのだが…。

ただ、「MEG」同様、本作もメイン・マーケットは中国かもしれない。だとすると、そのニーズに応えるためには、これが正解なのかもしれない。
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