狭須があこ

スカイスクレイパーの狭須があこのレビュー・感想・評価

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)
4.1
「ドウェインジョンソンがSASUKEやってるの見たい!!見たくない!!??」って言いながら小学生が作った映画でした。
めっちゃわかるよ~
MEGに続いて公開の、怒涛のハゲアクション映画第二弾です

調べてみたんですが、高所から落下して生存した現在の最高記録は、6700メートルなんだそうです。下が雪だから、「まふっ」てなったみたいだよ。ルフィの言うこともあながち間違いじゃなかったみたい。
「ある落下距離を超えると、空気抵抗との兼ね合いで速度は一定以上に上がらなくなる」そうで、つまり240階あるスカイスクレイパーであろうと、10階のビルであろうと、死亡率が大きく違うわけではないんですね。

それだけの高さから落ちたら、ほぼ100%死んじゃうということです。下が水とか雪とか、何かと一緒に落ちるとかでない限り。
ならば、落下をはじめた人に向かって爆弾投げる意味は、ほぼないということです。でもこの映画は、それをやります。

ビルが超高い意味も、落ちてる人に爆弾投げる意味も、ロック様が義足の意味も、そして必要のない爆発がやたら入る意味も、ないです。
そう、つまり。どの要素もただ「そのほうが盛り上がるから」「カッコイイから」入っているのです。
システムを操作できる頭脳派ロック様なのに、結局全部システムじゃどうにもならず、筋肉で解決することになる。こういう大味なアクション映画が私は大好きなんです。

でもこの高さ描写、なんと「ザ・ウォーク」よりも怖かった。IMAXで見てしまったので、途中「うわっ」って声が出た。
「ザ・ウォーク」は、「ワールドトレードセンターの上を綱渡りする」話だったんですけど、正直自分からそんなことするヤツの気持ちなんて、わかんないんですよね。

まぁ確かに落ちたら死ぬっていう、同じ状況なんですけど、「渡るか渡らないか自分で決められる」「最高のコンディションの時を選んで、自分のタイミングで渡り出せる」「仮に落ちても、渡ろうとした自分の名誉だけは残る」っていうのはなんか、実話とはいえ、状況的に切羽詰まってないワケで。

ロック様の目標は「家族を助け出す」ことで、それは高所を乗り切ることの先にあるものなので、彼のほうが絶対に落ちられないんですよ。
このタイミングで義足脱げたとしても、おなか痛くなったとしても、もうこの瞬間しかないんだわ!!飛ぶしかないんだわ!!

飛びまぁぁぁぁぁぁす!!!
「おれの命より家族の命!!」って言いながら駆けつけてくれるモリモリの背中と腕!!
こんなパパに抱きしめられてぇぇぇ!!

フラグの立て方と回収の仕方とかへたくそ過ぎて笑ったけど、全力でSASUKEをするロック様を大いに楽しんだので満足です。

ところで近頃は中華要素入ってる洋画多いね。おかねの出処なのかしら。強くて残酷で気の強そうなステレオタイプの中華美女がやられるシーンは、風流があっていいですよね。

延々と性癖の話で恐縮ですが、続編やるとダイハードになっていきそうだし、マドンソクとかでリメイクしてほしいなぁ
狭須があこ

狭須があこ