けーはち

スカイスクレイパーのけーはちのレビュー・感想・評価

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)
3.8
プロレスラーというのは「やられる」側も相手がひきたつように「魅せる」もの。やられ姿こそ彼らの本領。謎のゲームに入ったりモンスターマシンを操ったり巨大ゴリラと渡り合って超人ぶりを披露するザ・ロック、ドウェイン・ジョンソンもいいが、やはり弱さをもった人間として理不尽な仕打ちにあってドタバタ走り回って刺され殴られ撃たれ痛みにのたうちまわり顔を歪めズタボロになっても立ち向かう姿をたっぷり魅せてほしい。そんな御要望にお答えするのが本作である。

本作の彼は事件で片足を失った元海兵隊にして、セキュリティの専門家。舞台は燃え盛る超高層ビル。分かりやすく言うと『タワーリング・インフェルノ』とか『ダイ・ハード』の直系である。そんなことはともかく燃え盛るビルで妻子を守って、義足の片足をひきずりながらヒイヒイあえぐ彼の姿を堪能してほしい。意外と義足は丈夫だし、ダクトテープとシステム再起動は万能だという雑な教訓を与えてくれるぞ。