riiko

プーと大人になった僕のriikoのレビュー・感想・評価

プーと大人になった僕(2018年製作の映画)
4.1
おばかなロビンと大人なプーの話。

クリストファーロビンは妻と娘の為に働いているんだけど、同時に部下たちの人生も背負っている。
かつての親友との別れを惜しむ余裕もないほどに自分を犠牲にして周りのために身を粉にして働いている。
この悲哀をかわいい100エーカーの友達たちが煙に巻くんだよな、風船より大事なことなの?と。

でもプーはやっぱ親友なんだよな。
あんなに仕事に理解がなかったのに、
クリストファーロビンが100エーカーの森のみんなにバッグの書類のことを言い淀んでたら、
「仕事のために必要なんだ」って言ってやってて。
プーこそ大人なんだわ、相手の価値観を尊重できる。

大人になった僕ってタイトルからさ、
現実的なことから目を背けたハートフルムービーだったら嫌だなって思って観たんだけど、
クリストファーロビンが大人になったまま現実を理想に近付けることを選んでくれて良かった。
仕事も家庭も親友もぜんぶ少しずつ愛を注げばいい。足りなかったらハチミツよろしく周りの人に貰えば良いだけ。

そんな簡単なことも分からないなんておばかなロビン。と、それを教えてくれた大人なプー。
そういった観点でも「大人になった僕」なんじゃないか。

なんだか一コマ授業を受けたような疲労感と充実感をもらった。
riiko

riiko