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パペット 大騒査線 追憶の紫影のblacknessfallのレビュー・感想・評価

3.6
昨日、観てきた。ファーストデイは鑑賞料が安い。なので冒険すべきだと思うんだよ✋
失敗してもいいじゃんか、いつもよりかなり安いのだし😂
そんな意気込みでラジー賞ノミネートのこれを鑑賞😬💨

パペットに悪趣味なことさせてそのギャップでおもしろさを狙うって手法にそんな目新しさはない。
この戦法で一番当たった"テッド"をはじめ、サウスパークの二人が作った"チーム・アメリカ・ワールド・ポリス"、ピーター・ジャクソンの"ミート・ザ・フィーブルズ 怒りのヒポポタマス"とかけっこうたくさんある。
パペットだと残酷描写もエロも演者に拒否される心配ないし、人じゃないからレイトも逃れやすい。バットテイストな演出をやりたい放題やるには向いた手法なんだよ笑

でも、逆に言うとやり尽くされてるからうまくやらないとマンネリで退屈なモノになってしまう危険も高い。
特にミート・ザ・フィーブルズとチーム・アメリカ・ワールド・ポリスでエロもグロもそして社会風刺まで強烈なハイセンスな演出でやり尽くされてしまってるところがある。
この2作のレベルに肉薄してくれないと話にならないよなって感じ。

で、結論から言うとエロ・グロはかなり頑張ってたけどフィーブルズに及ばず、社会風刺的なこともやってて意図は汲めるけどチーム・アメリカほどの鋭さもなかった、、笑
しかし、にも、拘わらずとってもおもしろかった😀
何故かと言うと、前記2作にはない、いや、おそらく、今後もこの映画にしか出せないおもしろさがあったから。

監督のブライアン・ヘンソンて人。この人のお父さんがセサミストリートのキャラを作り出したパペット作家の巨匠ハリー・ヘンソンなんだよ。
ブライアン監督も父と一緒にセサミに関わっていたらしい。
だから、出てくるパペットの造形や動き、テイストがまんまセサミストリートなんだよ笑
そーゆー国民的に親しまれてるキャラ達を想起させるパペット達が下品な言葉を発し、えげつないバイオレンスを放ち、おまけにけっこうアブノーマル気味のセックスをしたりすることのインパクトが絶大なんだよ!
これ、日本で言うとなんだろ?シブリのキャラ達、例えばトトロとネコバスが濃厚な濡れ場演じたり、ナウシカがSMの女王様やってるような感じかな笑 このインパクトは笑

これはマジで衝撃的だったよ。チーム・アメリカやミート・ザ・フィーブルズでパペットのエロ・グロには慣れてる身でも。「もろにセサミなパペットがこんなことしちゃらめぇぇ」て感じの他にはない背徳感とブラックユーモアにヤられる笑

ストーリーは大人向けのハードボイルド・ミステリー。ポランスキーの"チャイナタウン"やレイモンド・チャンドラーの小説みたいな正統派。これにお下劣パペット描写を落とし込む構成もよかった。

ラジー賞ノミネートてことでコメディやバカ映画好きでも敬遠してる人いると思うけど、観てほしいな~😀

聞いたとこによると、やはりあまりのセサミぶりにセサミの製作会社に訴えられたらしい。しかし、最終的にセサミに対するリスペクトがあるからて理由でOKが出たらしい。
不思議な、やはり監督のお父さんが、マーベルで言うとこのスタン・リーみたいな位置の人だったから、揉める方がイメージ・ダウンて政治的判断だったのか?

なんにせよ、観れてよかった、これ。続編も作ってほしい😀
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