おっと

ある少年の告白のおっとのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
-
矯正施設についてとか長老派教会の組織構造で牧師やその家族が自力で何もできないところとか、州によってやっぱりまだ原理主義のキリスト教が根深く残っていて主人公はリベラルな場所に現在住んでいるとか、法的や医学的な根拠がない認可のない施設についてや、そういったところが現地では評価されていて、ドキュメンタリー的な側面が大きいと思う。
映画のもつ主張が大きい。

だからトロイシヴァンとか若い世代でたくさんの集客が見込めるキャストでこの映画を作ったんだなと。

ただこれを日本で上映することはすごく大きな意味があると思った。
アメリカの矯正施設について知らない人があまりにも多いので、それやこれやを知るきっかけになる作品が日本で観られることは意味が大きい。
日本人LGBTQ〜って口だけで全然勉強しないから。調べたら分かることを何も調べずに権利だのなんだの大声で言うし。
もちろんそれは日本がキリスト教圏じゃない(というより唯一神の教えじゃない国)同性愛が「禁止」されているわけじゃなく「黙秘」される風土が昔からあるからだと思うけど。「禁止」されるといつの時代も議題に上がってくると思うので。
話がずれたけどこういう考え方、施設などがあるんだなと知識として取り入れる事ができる映画がもっと公開されて様々な知識を取り入れて広い議論ができる国になるといいな…(壮大か)

全体のお芝居が繊細すぎて、前述もしたけどドキュメンタリー的で「映画」を期待するには長いし単調かもしれないけど意味を持った作品だなと感じました。


はじめてニコールキッドマンの演技が良く見えた。りりこさんも「珍しくニコールキッドマンが良い!」って言ってたのわかる。良い。
父親、母親、息子の主人公、それぞれが時系列を経て考え方や感情を膨らませていく構造なので繊細に気持ちが作りやすかったんだろうなと。
ラッセルクロウは最初誰かわからないくらいビジュアルをコントロールしてこの作品に臨んでいてエンドロールで流れてきた原作者の家族が3人ともそっくりで笑った。さすが。
ドキュメンタリーにも見えるくらい自然な感情の流れる芝居で素敵でした。



今まで書いたこと全部台無しにすること言うんですがトロイシヴァンの顔が大好きでこの映画観ました。顔が良かったです。
おっと

おっと