しちみ

ある少年の告白のしちみのレビュー・感想・評価

ある少年の告白(2018年製作の映画)
4.2
両親から愛され、すくすく育ったジャレッド。彼は走ることやバスケなどのスポーツが好きで友達と遊んだり彼女と付き合ったりするごく普通の青年でした。

彼は意味もなく声を荒げて怒ったり、理不尽なことで他人を傷付けたりするような人間ではなく映画を見ている中ではとても優しい好青年に見えました。

そしてそのうち彼は学校生活を通して自分がゲイだと気が付きます。そして最悪なことに自分の口から両親にその事実を伝える前にゲイなんじゃないか?と疑惑を持たれます。
突然のことに動揺を隠せないジャレッドですが、正直に自分はゲイだと打ち明けます。気が付いたら男のことを考えてしまう。何故だか自分にも分からないと。

正直は私からすれば好青年の最愛の息子の恋愛対象が同性だっただけです。いや、そもそも誰が誰を好きになろうと自由でありその人の勝手なのでゲイだとかバイだとかレズだとかそんな名称すら必要ないと思います。これはあくまで私の考えなので流してください。

しかし、ジャレッドの両親はその話を聞いて驚き自分たちが信仰している宗教のもとでジャレッドには矯正が必要だと考えました。そしてジャレッド自身も両親のために自分は変わるべきだと。

そしてジャレッドと母はとある救済プログラムがある施設へ。
そこでジャレッドは何を見て何を感じ何を思ったのか。施設へ通う息子を母はどう感じていたのか。周りからの目ばかりを気にする父は何を感じたのか。

これらの話が実話だと思うととても苦しいです。映画を見ながらずっと泣いていました。私はまだ人生経験も浅いクソガキですが、他人のことを理解出来なくとも受け入れることは出来ます。相手の考えや思考が理解に及ばなくても、そういう考え方や生き方もあるのかぁ。と受け入れるだけで良いと思うんです。
本来宗教とは心を豊かにするために信仰するものだと私は思ってます。
この映画はあまりにも考えさせられることが多いです…。母の愛にも涙しました。
しちみ

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