Mattias

暁に祈れのMattiasのレビュー・感想・評価

暁に祈れ(2017年製作の映画)
4.0
“Fight your way out.”


あらすじ
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タイの刑務所に服役し、ムエタイでのし上がることに成功したイギリス人ボクサー、ビリー・ムーアの自伝小説を映画化したアクションドラマ。タイで自堕落な生活から麻薬中毒者となってしまったイギリス人ボクサーのビリー・ムーアは、家宅捜索により逮捕され、タイでも悪名の高い刑務所に収監される。殺人、レイプ、汚職がはびこる地獄のよう刑務所で、ビリーは死を覚悟する日々を余儀なくされた。しかし、所内に新たに設立されたムエタイ・クラブとの出会いによって、ビリーの中にある何かが大きく変わっていく。「グリーンルーム」のジョー・コールが主人公ビリー役を演じる。監督は「ジョニー・マッド・ドッグ」のジャン=ステファーヌ・ソベール。
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試写会にて

丸山ゴンザレスさんのトークショーとても良かったです!豆知識とか、実は話がとても面白かった。本作に登場する元囚人でムエタイのチャンピオンにのぼりつめたという方にインタビューした貴重な映像まで見せてもらってもう満足です。
色んな意味で衝撃でしたが笑


さて話を本編に移しましょう。

第1印象 汚ねえ笑

地獄と言われるのも理解できます。

もともと刑務所だった場所で本物の囚人達をキャスティングして撮られた本作。前説でも言っていましたが、監督は出演していただいた囚人達(元囚人の方も含む)に対しては一切演技指導などはせず、あくまでリアリティを追求するために、今までどおりのいつもの素の自分でいてほしいとお願いしたそうです。

ということもあって、本編の中では実際に本人が犯してきた罪なども軽く言っちゃってたりします。
もちろん犯罪は悪いことです。中にはものすごい悪い人もいます。でも全員がもともとそうではなくて、家が貧困でなどの理由でやらざるを得なかったみたいな話もあってなんか何も言えなくなりました…

まあそれは置いといて。

ここまででもだいぶリアルでしたが、この映画を見てて思ったことは、字幕がほとんどない、というところですかね。
だから囚人同士で何を喋ってるのか分からないし、主人公のビリー(ジョー・コール)に対しても何を言ってきてるのかがほとんど分かりません!笑 でもある意味でビリーと同じ視点に立って見れるっていうところではその怖さがこちらにも伝わってくるのでまたうまいなーって思いました。

ビリーがムエタイを通じて前に進みながらも、薬物と自分との葛藤が描かれるのですが、そこに関してはこいつクズだなって思ってしまいました笑

ジョー・コールの演技もすごかったです。
映画の中でスパーリングとかあったりするんですけど、それは本当に殴られたりしてたんだって〜。だから映画の化粧担当もコールのその傷を隠すための化粧で大変だったんだとか笑

ビリームーアが実際に体験したことを本で自伝として出したものを映画化したため、脚色は加えられていますそれは。だから実際には体験しなかったことも映画では描かれたりもしています。ぜひ調べてみてほしいです。

ちなみに映画の中で、ビリーにムエタイを教えていた人は過去にオリンピックで金メダルを獲得した人でもあるんですよ〜。
調べてみるとどんどん色んな話が分かってきて面白いです!

あ、この映画、みんなが楽しめる映画って聞かれたら、きっと意見は分かれてしまうと言っておきます笑
まあ自分としては良かったです!

作品中ちょっとしたサプライズもありますよ〜〜

良い映画体験をさせていただきました!
フィルマークスさん、ありがとうございました!!

これを見てジョー・コールを好きになった人ももともと好きだった人もピーキーブラインダーズを見よう!!←全然関係ない
Mattias

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