予備知識なしで観たけど、これ実話ベースだったんだね…その事実にまず驚愕。
豚小屋のように劣悪な刑務所環境。刑務所なのに秩序はまったく無くて、汚職やクスリ、果ては殺人まで何でもアリの無法地帯。これが実際に存在したとはおよそ信じられないほど。
吐き気を催すような描写をこれでもかと繰り出されて、精神的にものすごく疲れた…
しかし何だろう、観終わった後に残るこの爽快感。
主人公が割とクズで底辺な奴なんだけど、それでもそこから這い上がるために懸命にもがく。いつしか彼にドップリ感情移入して、我が事のように成り行きを見つめる自分がいた。
酷い状況から脱するのは、並大抵のことでは成らないと思う。「負」は往々にして連鎖するものだから。だから彼が連鎖を断ち切り、目的を達成したことが嬉しかった。
しかしラストシーンは蛇足なんじゃないかなぁ。いらないと思う。