クルードス

暁に祈れのクルードスのレビュー・感想・評価

暁に祈れ(2017年製作の映画)
3.5
とにかくタイの刑務所がおっかない…。
環境も劣悪でしかも言葉も分からないから、刺青だらけの狂暴な異星人と暮らしてるようなもの。
序盤はタイ語に字幕を出さず、何を言ってるのか分からない状態がずーっと続く。
だから観ている観客も主人公ビリーと同じ経験をさせられるので、緊張感がすごい。

改心してボクシングを始めてからはすんなり物語が進むのかと思えば、とある事情で荒れて、また薬に手を出す始末。

普通の物語ならすんなりいく所を、そこは事実に基づいた話なので簡単には進まず、このビリーのどうしようもなさを表している。
とは言え、観ている側としてはまた物語が止まってしまうので、正直「えー、またかよ…」と思ってしまった。

終盤の試合は、意外とあっさり終わるが、変にドラマティックにするよりはリアリティがあって良かった。