ケイスケ

ニンジャバットマンのケイスケのレビュー・感想・評価

ニンジャバットマン(2018年製作の映画)
3.5
鑑賞前に脚本は確認しなかったのですが、「これ中島かずきっぽいな」と思ったら案の定。中盤のぶっ飛び展開から賛否が分かれそうですが『天元突破グレンラガン』好きとしては「まあヨシ!」という結論に。流石スパイダーマンにレオパルドンを出したクールジャパンだぜ。

悪党たちが現代のゴッサムシティからタイムスリップして、戦乱が続く戦国時代の日本にやって来る。たちまち戦国大名の座に就いた凶悪な彼らが思うままに国を荒らし回ると、日本はおろか世界の歴史が変わってしまう危険があった。現在の最新技術からかけ離れた乱世でヒーローは悪党たちの暴挙を止めようとするが…。

おそらく制作者サイド的には賛否両論なのは狙い通りでしょうね。普通に考えたら許されないもんこんなの笑。ただアニメーションの作画、声優などは文句なし!個人的には今回のキャラデザインは非常に好みでした。ゴリラ・グロッドの声が子安武人ですが『レゴバットマン ザ・ムービー』ではジョーカーだったので混乱する。

話的には乗れないところもあったのが本音。ペンギン、デスストローク、トゥーフェイス、ポイズンアイビーなどのヴィランが出ますが、ちょっと処理の仕方が雑というか。それぞれロビンやレッドフードとかと戦いますが別に凝った見せ場もなく、全員普通に刀でキンキンやるだけ。ラストのバットマンvsジョーカーも少し冗長。

せっかく戦国時代に現代のヒーローがタイムスリップする面白い話なんだから、もっと街の人たちとのやり取りが見たかった。現代と過去のヒーロー論とか。なんなら戦国時代のオリジナルヒロインでも出してキャットウーマンと共闘して欲しかったくらい。影闇ってキャラは出るけどコイツはイマイチよく分からんかった。

ただアニメーションの良さと勢いのあるストーリーは充分評価できます。これでも中島かずき脚本にしては大人しめですが。今までならキャラごとのメカが出るたび熱苦しい文字がドン!と出たでしょ。その辺は少し抑えめかな。先述した通り評価は分かれると思いますが、バットマンファン、アニメファンは観て損はない作品です。