mrかっちゃん

名探偵コナン ゼロの執行人のmrかっちゃんのレビュー・感想・評価

4.3
毎年恒例の劇場版名探偵コナンを観てきました。
「沈黙の15分」から前作「から紅の恋歌」までを静野監督が担当してましたが、今作から立川監督にバトンタッチ。
脚本は相棒シリーズや過去の劇場版コナンを担当していた櫻井さん
メインキャラにトリプルフェイスを持つ謎多き男安室透を置くことで、警視庁、警察庁、検察庁、公安警察の複雑な人間関係、組織関係の思考とそれぞれの正義が混ざり合う難しめのストーリーラインになっていた。

このストーリー進行はさすが相棒シリーズを数多く手がけてきた方ならではの上手さで今まで観たかったコナン映画がやっと帰ってきたという印象でとても良かった。

今までの静野監督はアクションに比重を置きすぎで、いかにスペクタクルなシーンを見せるかに特化しすぎで名探偵コナンという作品とは違うアプローチの仕方だと思っていながらも、興行収入は鰻登りに上がって行くというもので個人的には複雑でした。
それでもキャラを立てる演出は良かったと思います。

そして今作からの立川監督はストーリー運びとアクションの見せ方のバランスが本当に上手く取れていましたし、何より脇役の存在感がすごくあったのが良かった。
キャラクター1人1人への愛情が感じられましたし、謎解きシーンのコナンのイメージ映像のシーンが印象的でした。

アクションのド派手な見せ場は劇場版恒例でしっかり用意してあります。
ラストにドーンとあるのでストーリーの進行を邪魔してないのがいい。
安室ちゃんのドライビングテクニックが超絶過ぎて笑ってしまいます。
何故かコナン映画のアクションはありえなさが出過ぎでいつも笑ってしまう。
そこがいいんですけどね。

福山雅治が書き下ろした主題歌も作品にぴったりで彼が脚本を読み安室透というキャラクターを自分なりに解釈したというだけありストーリーとテーマにすごく合ってました。

真実は一つでも立場が違えば正義の形は変わる。
どれだけ手を汚そうとも自分の信じた信念と守るべきものは揺るがない
安室透というキャラクターの魅力がすごく伝わってきました。
また観に行きたいと思ってます。

そして来年はあの人気キャラがまた帰って来るみたいです。
そして珍しくGWに公開とのことで少しびっくり。

真実はいつも一つ!!!