山本

名探偵コナン ゼロの執行人の山本のレビュー・感想・評価

3.0
「ボクの恋人は…… “”この国””さ!」

なーんか盛り上がりに欠ける……コナンといえばドーンと爆発してスケボーでバーンて飛んで、というアクションが冒頭にあるのが最近のパターンだと思ってたのだがそんなことなかった。最後の方にはアムロレイの声優である古谷徹が演じる安室透(なんじゃそれ)がとてつもないカーアクションを見せてくれるのでそれで勘弁というところか。

しかし恒例のタイトルロゴ→「俺は高校生探偵の工藤新一。幼馴染で同級生の蘭(略」への導入も今回はパッとしなかった。いつもこの導入がスタイリッシュでかっこいいと思っていたのだが……

冒頭で建設中の新リゾートの様子がテレビ中継されるシーンがあり、「あ、これ破壊されるな」と直感した。なんかもう様式美だよね。そういうところはよかった。

全体としてシナリオに無理があるのではないかと思った。動機が弱いのは、昔からコナンはそういうものだという刷り込みが我々にあるので構わないのだが、流石にNASAをスマホでクラッキングとか、予定になかったけどIoTハッキングとか、ちょっと適当すぎではないでしょうか(汗。犯人がすごいのか、NASAのセキュリティが脆弱なのか……

じつは昨年の「から紅の恋歌」は見ていない。それまでコナンはマストで毎年見ていたのだが、なんとなく今回はいいかなと思ったのだ。その前の方「純黒の悪夢」はわりと面白かったけど、その前の「業火の向日葵」はさっぱりだったし、さらにその前の「異次元の狙撃手」はどんなシーンがあったかすら思い出せない。(「絶海の探偵」はわりと好き)。

要するにここ数年で僕のなかの劇場版コナンのプライオリティは下がり続けている。だが今回はたまたま暇だったので見た。で、この有様である。なんというか、やりきれない。コナンの映画はすごく好きで、小さい頃何度も見ていたので……

しかし唐突に繰り出される「安室さんって彼女とかいるの?」に笑ってしまった。それへの返答にも笑っちゃうんだけども。
山本

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