豚肉丸

アンダルシアの犬の豚肉丸のレビュー・感想・評価

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)
4.2
男が女の目玉を剃刀で切り裂く場面から始まる17分間のショック体験。

この印象的な眼の場面しか知らなかったのだが、まさか冒頭だとは思いもしなかったし直接剃刀で切り裂くしその後も立て続けにショッキングな展開が続く映画だとは思いもしなかった。まさにストーリー性を排除し、徹底的にショックに徹しており、スプラッター映画から派生したゴア映画の先駆けとも言える。
ショックとシュールが程良い具合に混ざっている。シュルレアリスムを定義した作品と言われるのも納得で、とにかく映像の繋ぎ方が常識に囚われていなくて凄い。ストーリー性を重視した繋ぎ方ではなく、映像の感覚で繋げたようなシークエンスというか、映像に出てくる要素と関連した要素を持つ映像を繋げたようなシークエンスが時折見られるのが面白い。起きる出来事もさながら、映像の繋ぎもまた非常にシュール。

ゴアと性的倒錯とアヴァンギャルドとシュールが詰め込まれた17分間。映画史の中でも重要!とはよく聞いてきたけど、まさかこんな感じの映画だったとは...
豚肉丸

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