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かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―のKUBOのレビュー・感想・評価

3.6
11月10本目の試写会は「かぞくいろ ーRAILWAYS わたしたちの出発ー」。

ともかく、運転士の制服を着た有村架純がかわいい!

突然夫を亡くし、夫の連れ子と、夫の父と、新しく「家族」を始める「アキラちゃん(有村架純)」の物語。

夫の父は、鹿児島県「肥薩おれんじ鉄道」の運転士。亡き夫も、残された息子も、大の鉄道ファン。夫の故郷鹿児島に帰ったアキラちゃんは、父と同じ「運転士」を目指す。

有村架純が電車(じゃなくて気動車なんだけど)の運転士を目指して奮闘する姿は、とても爽やか。

でもなにもかも順風なわけはなく、若くして血の繋がらない息子と家族になったアキラちゃんには、家族としての大きな試練が押し寄せる。

私は教師なので「半成人式」なるもので晒し者になる息子「駿也」がかわいそうで、かわいそうで、イライラしちゃった。産休補助教員への引き継ぎがいい加減な上、その産休補助教員は担任生徒の家族構成も把握していない。父も母も亡くした生徒に「父母への手紙」を書かせて、その内容もチェックせずにいきなり壇上で読ませるとは言語道断! 私なら、その若い教員を叱りつける!(この「半成人式」というのは教員間でも賛否ある。)

運転士の先輩・指導員としても、優しく見守る父としても、國村隼の存在感は大きい。

家庭のある男性の子を身ごもる、駿也の担任役の桜庭ななみも良い。

「RAILWAYS」シリーズは全て見ているが、本作も、爽やかな涙と人生への前向きなエールをくれる作品であった。

エンドロール、空撮による「肥薩おれんじ鉄道」の走る姿がとても美しかった。



試写会終了後、ロビーで吉田康弘監督自ら我々観客をお見送り。サインもしていただき、写真撮影にもこころよく応じていただいた。ありがとうございました(^^)。
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