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グリンチのTSのレビュー・感想・評価

グリンチ(2018年製作の映画)
2.8
【クリスマス嫌いの住人】65点
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監督:ヤーロウ・チェイニー/スコット・モシャー
製作国:アメリカ
ジャンル:アニメ
収録時間:86分
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2018年劇場鑑賞109本目。
んー。不も可もなくといったところ。まだイルミネーションスタジオ前二作品の方が良かったですね。グリンチというキャラを映画で見るのも初なので旧作との比較は出来ませんが、どうしても悪の部分が目立ってしまったため、ラストの共感度もイマイチ。ただ、クリスマス映画としては上々であるため雰囲気を味わいたい人は良いかもです。話は普通といったところ。

フーの村に住む人々はクリスマスの準備をしてワクワクしていた。一方、山の上に住むグリンチはクリスマスが大嫌いであったのだが。。

グリンチがクリスマスを嫌いな理由は途中でわかります。まあでもこれは割と面白い理由です。クリスマスの日に、幸せになっている人もいれば不幸になっている人もいるんですね。今時で言えば、クリスマスはカップル、家族と過ごす日。つまりこの二つが欠落している人からすると嫉妬、孤独感が最大限になる日でもあります。いわゆるサビシマスとも言われる昨今ですが、グリンチにとってクリスマスはまさしくサビシマスの日。人の笑顔が自分を苦しめるというのもまた皮肉な話です。

と、ここまでは共感できるのですが、だからといってクリスマスを楽しみにしてる人たちのクリスマスプレゼントを全て盗み出してしまうというのは許せません。グリンチはそれを遂行するためにあらゆる計画をしますが、そんなこと出来るならばフーの村の人と仲良くなる方法を考えたら良いのにと思わずにはいられない。結果オーライという感じですが、グリンチがクリスマスプレゼントを盗んでいくあたりは不快とまでは行きませんが、少々理解し難くて微妙なところでした。

仮にも子ども向けに作っているのならば、教育的にいかがなものなのか。ロマンを与えながらもいけないことも教えているような作品に見えました。大人がみると物語的に物足りない。満足できるのはクリスマスの雰囲気、映像美くらいでしょうか。
ただ、クリスマスは人の心の中にあるというメッセージ性は良かったと思います。プレゼントを盗まれようがクリスマスツリーを破壊されようが、この日をクリスマスとしてみんなで神聖な気持ちになるという共通理解があるということが、何よりも大事なのだということがわかりました。
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