「新感染」のヨンサンホ監督作。
評判が悪かったのは事前に知っていたので、ハードルが低かった分楽しめた。というか、ふつうにハードル下げなくても好きな映画。
予告編って必要ないよね。予告編を見るだけで、見る人のその映画への先入観や趣旨を勝手に決めつけられちゃうんだから。だから私はいつも見ないようにしてるんだけど。あらすじくらいで十分な気がする。
ハリウッド映画的な構成を望んでるとダメだと思う。あくまでもこれは韓国映画。韓国映画らしい要素がいっぱい詰め込まれた、大がかりではないこじんまりとした良い映画。どう見るかで評価は大きく変わると思う。
再開発のため、強引に立ち退かせようとする建設会社と商店街の人々の争いと超能力に目覚めた商店街の娘の親を描いたストーリー。権力社会・ヤクザ・無能警察とおきまりの三拍子が揃っている。
あくまで「超能力」の設定は添え物程度、本筋はヤクザと商店街の争い。韓国映画好きにはベタだけど好きなストーリー。「犯罪都市」でマシな警察を見たと思いきや、また警察が無能だった。背広のヤクザ側も憎ったらしい奴らで、超能力以外はいつもの韓国映画って感じ。
いつもヤクザ側の映画を沢山見てるので、悪い人間という感覚が麻痺してきている中、本作で「あ、ヤクザってクソなんやな」って麻痺が治った。
キャラクターは地味に魅力的だった。ホン常務は癖のあるキャラだった。この人「トガニ」の無性にイラつくヒロインとか新感染のマ・ドンソク兄さんの奥さんやってた人なんだね。顔がAV女優みたい。地味にかわいいからムカつく。
リュ・スンリョンは本当に演技のふり幅が広い。「高地戦」はめちゃくちゃ怖い男だったのに、「7番房」とコレでは顔芸祭りの男だし。この人面白すぎる。
シムウンギョンは24歳らしいけど、高校生にしか見えない。童顔すぎる。
