ルッキオ

サイコキネシス 念力のルッキオのレビュー・感想・評価

サイコキネシス 念力(2017年製作の映画)
3.5
最初は藤子不二雄「中年サラリーマン」のような話かと思いきや、韓国版「いぬやしき」に変貌。(コメディ版)
能力を得たおじさんが娘の為に頑張る話なんですが、リュ・スンリョンの華のなさが却って潔かったです。
最後まで地味な茶系のジャンパー着てる主人公なんて、アニメ出身のヨン・サンホ監督とは思えない色彩感覚。

「新感染」の時も感じたけど、この監督さんストーリーの起承転結にも淡白。別に悪くはないんだが、一本道すぎて不満も多く感じてしまうんですよねえ。
勧善懲悪モノだからと言って、最後まで地上げトラブルのお話だけで突き通すのはあまりにあんまり。
どこかに転結の転が欲しいわけです。

やっぱり能力は人知れず使っていた方が、クライマックスが活きると思うし、娘はずっと父親を軽蔑してるけど、最後の最後に大きな能力を見せるとか、実はヒーローだと後で知る、とか。
あのハートフルなエンディングシーンがもっともっと感動的になる展開にして欲しかった。

細かいところだと、警備員の設定がイマイチ生きてないし、女常務とその取り巻きの描き方ももったいない。
フェイスクラッシャー(こんなプロレス技使う映画初めて観た!)を使うセンスは好きなんだけど、あのワンシーンだけじゃもったいなさすぎる。

ヨン・サンホ監督のケレン味は嫌いじゃないので、次回作は脚本付きで監督に専念してくれたらうれしいz。