亜硝

千と千尋の神隠しの亜硝のレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
-
劇場でやってたので観ました。もう何回目かな?
記憶では舞台設定や雰囲気がとにかく良い作品、という印象でしたが、今観たらキャラクターや脚本の良さがすごく染みてきましたね
千尋、ハク、湯婆婆、銭婆、坊、窯爺、リン、カオナシ、オクサレ様とかいう主要キャラに加えて
カシラとかススワタリとかカンテラみたいなチョイ役に至るまで全員密がすごくて、これ一本なのにオールスターものを観ているような濃度でした。

脚本は、オクサレ様が登場するエピソードが非常に重層的な物語上のボトルネックになってて、めちゃくちゃ上手ぇな〜と思いました
千尋が認められるきっかけの初仕事のシーンでありながら、経営者としての湯婆婆のキャラ立てにもなっており、さらに窯爺の仕事を含めた湯屋のシステムを魅せる場面でもありつつ、カオナシの千尋に気に入られたいというキャラも立てつつ、川の神という存在も込みで今後の砂金やハクの話にも繋げるという、ちょっと恐ろしい情報量でした。すごすぎる

徹底的に世界設計が固まっててキャラがよく動いていているので、もう本当にこういう世界がどこかにある気がして仕方なかったですね。隠された意味とか、なにかのメタファーとかそういうのではなく、現実の一つのありかたのような気がしますね。
亜硝

亜硝