おさかなはフィッシュ

千と千尋の神隠しのおさかなはフィッシュのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.0
金曜ロードショーでやっていると観たりするけれど、しっかり観たのはめちゃ久しぶり。

子供の頃ってあんな感じだったなと思い出して、冒頭の車のシーンでいきなり、もう少し泣きそうだった。
もちろん運転もできなければ、休みの日に出かけるところ、住むところ、何も自分で決めることはできなくて。けれども、あの中で子供は子供なりに折り合いをつけている。その後に、一人で(自分で得た仲間と)電車に乗るシーンがあるのを知っているのでなおさら泣ける。

あとは、経験したことは全て、すっかり忘れてしまうこと、なくなってしまうことはない。たとえ気づかない場合でさえ、自分の一部になって生きている。そういうのも、ちょうどそんなタイミングにいたこともあって泣けた。



他に大人になってから観て思ったのは、会社の新入社員研修でいろいろやるよりこれ一本観せた方がいいのでは!?というくらい、新社会人に必要なことが詰まっていて面白かった。
挨拶、返事、お世話になった人へのお礼。忙しそうな人への声のかけ方。距離感おかしい人に絡まれたらどうするか。などなど。あとは元気がなくてもとりあえず何か食べる! これは本当に大事。(泣きながらおにぎり食べるシーンは何度観ても泣けるね。)
私もリンさんみたいな先輩になりたいな。



旧作なのに満員近く入っていて驚いた。面白いからね。
斜め前あたりに座っていた同じ年の頃の女性が涙しているのも目に入って、分かる〜と思った。老若男女が何度でも楽しめるのはやはりすごいね。

例年にはない夏休み、飲み歩いたりもするがやや控えめにということで、昔の映画を映画館で観たり、妹とお母さんとモノポリーをしたりして過ごしている。どこか可笑しくて、もうこんな夏は二度と来てほしくないと思う一方、二度とできないような貴重な経験もしている気がする。
札幌シネマフロンティアにて鑑賞。