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スパイダーマン:スパイダーバースのbluemomday0105のレビュー・感想・評価

4.2
「オーケー、じゃあもう一度だけ説明するね?僕は(俺は)(あたしは)(私は)この世界でたった1人のスパイダーマン!」

アカデミー賞最優秀長編アニメーション部門受賞、アニメ門外漢な方も大絶賛も納得!
ストーリーも構成も作画も技術もメッセージ性も高水準な傑作でした。マーベルの本気や…すっごいよく出来てる。そもそも「親愛なる隣人」スパイダーマンというキャラクターと世界観が秀逸なのかもしれませんが。

思いがけないことが起こったとき。どうしようもなく辛く悲しい状況に陥ったとき。周りは皆幸せで、こんな惨めでつらいのは自分だけかもしれないなんて思ってしまう。

でも、どこかで同じように受け入れ難い状況に陥りながらも、どうにかマシな状況にしようともがく誰かがいるならちょっとは救われないでしょうか?
近くにはいないかもだけど、戦ってるのはひとりじゃない。
今、学校や職場で孤独な戦いを強いられてる人に殊更届いてほしい。

こういったメッセージ性以外にも、作画などテクニカル面もすごかった!(語彙力…)映像の情報量すごい。常に温泉のように吹き出てる。いつもは字幕派の私も吹替で見てしもうた。

特に感心したのは光の描写。
ドア開けて光漏れてくる描写がすっごいリアルだった。違うバースのキャラクター、割と鷹の爪並に作画バラバラやのに、うまく馴染んでたのはこういう技か…。

そういやチャンスザラッパーやWEEKNDのポスターが今!って感じだった。ブラックパンサーのパブリック・エネミーみたいに、「あの頃の映画」って後々語られそうな、そんな後々見返されそうな映画だった。つまりは後世に残る名作ということです。
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