バートロー

スパイダーマン:スパイダーバースのバートローのレビュー・感想・評価

4.0
IMAX先行上映にて。立体感、奥行き、色彩、コマ割り、カメラワークどれを取っても完璧で、全てのシーンとカットに最先端の技術とこだわりが込められている職人技の工芸品の数々を見たような気持ちになった。アニメ表現とコミック表現の融合がめちゃくちゃ気持ち良く、バシバシとピースがハマっていくところからも見るドラッグという言葉を久々に思い出した。主人公マイルスがブルックリンの黒人少年ということもあり、HIPHOPとの食い合わせも素晴らしく、叔父さんの影響であろうHIPHOPアンセムが彼の成長と共に10年代HIPHOPに変移していく演出には身震いした。Coloring Bookの数字が違うギミックには思わずニヤリとした。反面、そういうこだわりや燃えにばかり目が行ってしまい、肝心の内容が全然頭に入って来なかった。描写の割にそこまで人物達に踏み込めてなかったのか、自分が理解出来てなかったのか、あらゆる意味で人類にはまだ早い作品なんじゃないだろうかと思った。