トレバー

スパイダーマン:スパイダーバースのトレバーのレビュー・感想・評価

5.0
もう、皆さんがたっぷり語り尽くしている
この大傑作、すでに少し前に鑑賞済みでしたが
中々レビューに書けずにおりました。

アニメーション表現の可能性はまだまだあるんだ
と思わされる、まさにアメコミを自由自在に
動かせたらこうなるんだという描写の数々が、
とてつもなくスピーディかつ矢継ぎ早に繰り出され
しかも情報量もとてつもないため、とにかく
圧倒されてしまいます。
CGアニメが良く動く、という次元を超えた
新しいものを見せつけられました。

そんな映像美と演出だけで、もう大満足なのに
それらに説得力を与える綿密なPOPカルチャー描写。
NYの若者の文化を語る上で外す事の出来ない
HIPHOP。現在進行形にアップデートされた
ラップが鳴り響き、主人公やメンターとなる叔父の書く
グラフィティ、主人公マイルズが履くエアジョーダン1、
もう似合う服は着てませんがメチャクチャ欲しくなりました。

魅力的なキャラクター達が完璧に作り込まれた
世界で縦横無尽に駆け巡るだけでもう満点を
出したくなるレベルなのに、この作品は
スタンお爺ちゃんがきっと天国で笑顔でいてくれるはずなほどに
正しくスパイディ映画になっているのです。

大いなる力には大いなる責任が伴う。
スパイディの、いやマーベルヒーローの代名詞ですが
この作品においては、マイルズ少年への先輩達からの伝承が
きちんと行われるのです。

そして、エクセルシオール!
人として高みを目指さなければいけない
より良い人間になるべく努力しなければいけない、
スタンがずっと訴え続けたメッセージです。

脚本・プロデュースを手掛けたフィル・ロードとクリス・ミラー
(LEGOムービーは不朽の名作でした、、、)
の手腕は、見事という他ありません。
何故キャスリーンケネディはハンソロで彼らを
撮影中にクビにしたのか、、、。勿体無さ過ぎる。

新たな、親愛なる隣人の傑作。
何年後になるか分かりませんが、来るべき続編が
今から楽しみで仕方ありません。
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